学生、パート、アルバイトが債務整理をするには

返済できないくらいに借金がかさんでしまい、これ以上の返済は無理だと判断した時に行うのが債務整理ですが、勤め人だけが返済困難に陥るわけではありません。

学生やアルバイト、パートの人であっても、例えばクレジットカードのキャッシング枠を利用しすぎたり、何社からも借り入れを行ってしまったりしたために、返済できなくなってしまう事があります。

そうなった時に、債務整理の利用を検討できるのでしょうか。

結論から言うと、学生やアルバイト、パートであっても条件を満たしていれば債務整理は可能です。

というのも、最もメジャーな整理である任意整理において減額されるのはその「利息」であるため、元から借りている金額（元本）は返済しなければなりません。

その元本を返し続けることができるだけの安定した収入、返済能力があるのかどうかというのが、任意整理において焦点になるため、どのような社会的立ち位置であったとしても、収入の状況を検討し、債権者が納得したのであれば任意整理を行うことができます。

任意整理は「和解」です。
和解した上で今後も払い続ける意志や能力が非常に重要になります。

収入の無い主婦や、不定期の仕事で収入を得ている場合はどうなるのでしょうか。

先ほどもでてきましたが、和解が成立する条件というのは、元本の返済が可能であることです。
しかし、この返済には期間が定められており、基本的には3年（36回払い）です。
これは民事再生における裁判所の判例が原則として3年で返済しなければいけない、と定めているためです。

任意整理は債権者と債務者の間で行われるため、状況次第で返済期間を5年に伸ばすこともできますが、収入の無い人や不安定な人においては返済期限が伸びたところで返すことができる可能性は低いです。

主婦や収入の無い学生、不定期のアルバイトやパートで収入を得ている人でも債務整理を請求することは可能ですが、和解が難しいため、個人再生や自己破産による借金の減額、免責を行う場合が多いです。

また、債務整理を行う場合は保証人となっている親や配偶者に一括請求が行われます。
家族に内緒の借金があるという主婦の方も多く、誰にも知られず整理したいという気持ちもあるとは思いますが、任意整理や自己破産は人生における重大な選択です。

結論として、収入の無い方や学生、アルバイト・パートであっても整理をすることは可能ですが、今まで家族に黙っていた方も、債務整理を行う前にしっかりと家族の間で話し合った上で弁護士や司法書士に依頼することが大切です。